イタリアの寿司屋潜入レポート

イタリアのお寿司屋さんでパート始めました。日々の様子や気づいたことを綴っていきます。

初日はまんずまんず

 

7時前に到着し、軽く挨拶したところで、

ホールで働くルーマニアの2人の女の子が

私を招いて教えてくれた。

 

ユニフォームは、作務衣の上着とエプロンを与えられた。

ピンクの浴衣のような柄に、洗濯しっぱなしのシワシワで

かなり抵抗があったけれど、郷に入っては…と着た。

 

 

覚えなければならない数字の嵐

 
テーブル席

まず、テーブル席の番号を覚える。

フロアのテーブル0〜1ABC、2ABC、3ABC...

上の段のテーブル席、広めの席、掘りごたつ席、個室。

全27テーブル150席ある広いお店。

書いてあるわけでもなく、ひたすら記憶するのみ。

 

 

メニュー番号

そして、多くのSushi屋のメニューは数字で表記されてる。

例えば、

「とりあえず」と言われる、枝豆や豆腐、サラダは1〜8

「Sushi」は、握り、細巻き、裏巻き、刺身、盛り合わせなど10〜39

「鉄板焼き」は、焼き飯、焼きそば、魚介のグリル40〜79

「天ぷら」80〜、「ドルチェ」90〜、というように

100品すべて番号を当てられている。

そこに、お酒やジュースが加わる。

 

テーブルで注文を受ける際、各々に料理名を言う。

しかし、それらを全て番号に置き換えて伝票に書かなければならない。

鉄火巻きなら11番、焼うどんなら47番、野菜天ぷら80番と。

料理を聞いて即座に番号を書く。11×1、47×2…

メニューを家に持ち帰ったところで、全然頭に入らない。

 

慣れるまでに2ヶ月はかかると言われてたので、

焦ることはないらしい。

 

 
料理と番号

そして、料理名と番号を把握したところで、次にやってくるのが、

料理の実物を見て、何番なのかということ。

じっくり見ながら考えているヒマはない。

出来上がった料理を次から次へと出していかなければならない。

伝票を見ながら、次にコレができると予想をして待機する必要がある。

 

 

そもそも、料理を作っているのは、中国の人やアラブ系の人。

彼らはイタリア語を充分に話さない。

だから唯一のコミュニケーションは、番号だけ!(これはイタリア語を使う)

ということになる。数字だけの会話ができる面白い空間になっている。

 

 

午後8時、波が押し寄せる

週末は特に賑わうらしい。

金曜日に初日を迎え、番号を覚えたり、店内の場所を把握したりしていると、

ちょこちょこと客が増え、あっという間に席が埋まった。

 

いざ、試合開始!!

ルーマニアの女の子たちは、テキパキと動きだす。

そこに腰巾着のように、くっついて回る。

飲み物を出す、料理を出す、お皿をさげる、テーブルを片付ける、

新たにテーブルセッティングする・・・の繰り返し。

 

言われるがままに、右へ左へ、上へ下へと止まらない。

伝票がス〜っと消えたところで、落ち着きを取り戻した。

 

 

 

な、な、な、なんとか、間違いなくできた!!

 

 

 

ホッとしたところで、

まかないの細巻きが出て来てみんなで食べた。

ずっと動き回った3時間。

適度に体力を消耗し、脳も活性し、スッキリとした気分だった。

夜11時を過ぎて食べるのには抵抗があり、

このままダイエット気分で控えようかな。

なんて思ったが、一つ、また一つととつまんだ。

 

やっぱり酢飯と生魚は美味しい!!

 

こんなご褒美があるなら、喜んで働こう!とまで思う。

 

 

初日にしてはうまくできたんじゃない!?

っという気分になったが、実は、肝心な接客は一切していない。

注文を取ること、追加料理を尋ねるなど会話をしなかった。

イタリア語を使わなかったことでスムーズにいったといっても良い。

きちんとした丁寧な言葉でおもてなしできるようこちらも勉強しなければ。

これが、一週間後、一ヶ月後にはどうなっているのかお楽しみに!

 

とはいえ、明日からさらにステップアップしていこう!