イタリアの寿司屋潜入レポート

イタリアのお寿司屋さんでパート始めました。日々の様子や気づいたことを綴っていきます。

43日目 押し寄せ続ける来客の波

 

私のお休みは、毎週水曜日。

一ヶ月過ぎで少しは慣れたが、

朝から「今日は休み」だと言い聞かせなければ、

仕事の準備をしてしまうのではと思うほどで日々仕事モード。

夫は、毎度「あっ、休みだったね!」と驚くくらい

まだ定着していないと言える。

 

 

休みが開けると、木曜・金曜・土曜・日曜と、

週の後半は比較的繁盛する。

 

 

一ヶ月未満だったころは、

まだ軌道に乗るまで時間がかかり、

休み明けは少しボーっとしたような感覚だった。

 

そして、仕事開始して一ヶ月以降は「ヨシッ」と気合いを入れて

シュミレーションするようになった。

 

 

 

予想外の来客数

そして今週末、

これまで最多を記録するであろうほどの

膨大な来客があった。その数130人!!

 

何グループも一気に訪れるから把握することが難しくなる。

また、顔を見てもどのテーブルの人か混乱する。

 

自分自身は、料理を運んで追加注文を聴いて、片付けて…という

流れを繰り返している。

 

こうやって綴るとシンプルだが、

想定以上の人数に、次に何をする必要があるのか、

テーブルへ行く際についでにできることは…と

常に考えながら行動している。

 

 

客がわんさか訪れると、

メニューの番号が曖昧になってゆく。

宙に浮いているように、ふわっとした印象だ。

 

 

だから出来上がった料理が、何番か分からず、

というか、考える思考が鈍くなり、

いちいち料理人たちに確認を求めた。

 

そして、テーブルで注文を受けに行った歳、

ついにやってしまった。

番号を書き間違えて、ムダに一品を作らせてしまった。

 

 

あれこれ注文されると混乱する。

三歩進むと飛んで行くかのように注文を忘れてしまう。

テーブルから調理場へ戻る間に、

あらゆる方向から声がかかると、少しずつ飛んでゆく。

脳のキャパが狭い。こんな使い方していなかったから、

久しぶだと、古いパソコンを軌道したかのように時間がかかる。

なので数品であったとしても必ず紙にメモするようにした。

 

 

 

声が先か料理が先か

 

 

料理を運んでいる間に、呼び止められたり

注文を受けることは日常茶飯事。

 

「◯◯を持って来て!」「ビールもう一本!」

「◯◯をもう一つ」などあちこちから声がかかる。

では、何を優先的に行動するべきなんだろうか。

 

 

この手のビジネスルールはあまり得意な方ではない。

どちらかというと、やりたいことを先に済ませ、

気が乗らないものは後回しにするタイプ。

 

 

 

かつてこんなコラムを読んだ。

「2分以内に解決するものは、すぐに取りかかるべし」。

 

これには開眼した!

仕事だけでなく、家事や用事などササッと作業すればいいものを

先に片付けるという考え方。

 

これを、かつて日本で働いている時に知っていたら、

どれだけ効率が良かっただろうかと、想像しても時すでに遅し。

 

 

では、現在に活かそうと考えて行動している。

 

「ソース持って来て!」と言われれば、

完成した料理よりも先に持って行く。

運ばなくても私以外の人がするから大丈夫。

「ワイングラスをもう一杯!」と言われれば、

どんなに目の前にお客さんがいようとも持って行く。

 

このように、すぐに取りかかって解決するものは

一刻も早く片付ける。

 

そうしないと、逆に忘れてしまったり、

受け取らないで料理が終了したり、

お客さんが帰ったりすることになるので良いことがない。

 

 

そして、余裕を持って次の行動に移すことができる。

 

 

こう綴っていると当たり前のことだと思うだろうが、

34にもなってだらりと生活してきた主婦には、

刺激が多すぎてすぐパンクしそうになる。

冷静に考えつつ、一つ一つこなしていくだけで

週末はヘトヘト。

 

でもsushi屋での仕事は翌日に持ち越すことなく、

一話完結のような潔さが好きだ。

その日、その時を楽しく過ごしてもらうために

一生懸命丁寧なサービスをするのみ。

 

 

てんやわんやしているけれど、

最多来客数を更新しないかと、毎週末楽しみでもある。